小中学生のバスケットボールの試合に見られる間違い
世の中には非常に多くの育成年代のバスケットボールリーグがありますが、そのほとんどが、最終的な勝敗にフォーカスしたものばかりです。そのリーグではゾーンを使い、出場時間は不平等で、コーチの叫び声が響くストレス下の環境で、子どもたちは勝敗という望まぬプレッシャーにさらされています。
これを止めなければなりません!
あたなは、こうした状況の子どもたちに、今後の5年間で何が起こるかを知らなければなりません。
目次
1.子どもたちはスポーツをやめる
子どもたちがスポーツをやめてしまう1番の理由は「楽しくないから」です。それなのに、なぜ私たちは彼らに大きなストレスを与えるのでしょうか。
Don Kelbickは、AAHPER(アメリカ健康体育レクリエーション協会)による最近の調査について、組織されたチームでスポーツをしている子どもの80%以上が、13歳までにそのスポーツをプレイしなくなったことを明らかにしました。 これまで子どもたちは、13歳まで組織されたチームでスポーツをすることはありませんでした。
なぜこんなことが起こるのでしょうか?
子どもたちはストレスへの適性が低いといえます。子どもたちは楽しく自由にプレイすることを好みます。勝利を強調したり、不平等な出場時間や叫び声は、子どもたちがテレビゲームに向かうためのストレスを作り出します。これはまた、私たちの国が不健康な国である理由の1つです。
AND1のバスケットボールがこれほど人気になった理由を考えたことはありますか? ストレスが少なく子どもたちは楽しむことを許されています。私はそれを知るまで、子どもたちがAND1に夢中になることに反対していました。
2.ファンダメンタルに集中し、ゲームライクな練習をしたチームはより優れている
こうしたチームは勝敗に左右されることはありませんでした。むしろ、彼らはファンダメンタルを教えながら楽しくリラックスした雰囲気を作り出すことに重点を置いていました。レイアップ、ドリブル、パス、シュート、マンツーマンディフェンスといった強固なファンダメンタルを持っているため、ファンダメンタルズに費やす時間が短く、高いレベルでは役立たない不毛なものにフォーカスするチームに対処することができます。
また、競争的なゲームライクな状況で、ファンダメンタルとスキルを適用することも重要です。試合の環境で新しいスキルを適用する状況がなければ、それを試合で使うことは非常に難しいでしょう。突然ディフェンダーが目の前に現れたとき、ゲームライクな反復練習をしていなければ、新しいスキルは役立ちません。
スキルを学ぶために、ディフェンダーなしでスキルを練習してください。
ディフェンダーを加えてスキルを学び、スキルを適用してください。
また、ファンダメンタルを鍛えた子どもたちを教える高校のコーチが、ゾーンやトラップ、プレスを実行することにした場合、こうしたプレイヤーは若いときからプレスやトラップ、あるいは育成年代のバスケットボールシステムの欠陥を利用していた子どもたちとは対照的に、はるかに効果的になります。
3.偉大な結果を残した子どもたちは、上達するためのプレイングタイムを決して得られない
183cmある成熟した13歳の子どもが、現時点で優れているかもしれません。しかし将来210cmになる可能性のある、まだ運動能力が稚拙な180cmの細身の子どもが将来大成するかもしれません。臆病で小さいが優れた意思決定能力を持つ子どもは、より積極的で大きな子どもに出場時間を奪われてしまいます。
彼らがプレイングタイムを得られなければ、どうやって彼らを上達させることができるでしょうか? プレイできなければ、彼らはやめてしまうかもしれません!
私は、あなたの子どもが勝つことを望んでいないと言っているわけではありません。子どもたちは勝つためにプレイする必要があります。 私は単に、あなたの焦点は、彼らが将来勝つための最良の機会を与えるために、選手を育てることであるべきだと言っているのです。
育成年代のリーグの進行の例
* Updated on 11/8/2016
8〜10歳(3年生〜4年生)
- 3対3をプレイさせる
- プレス、トラップ、ゾーンの禁止
- ハーフコートマンツーマンの奨励(場合によってはディフェンスを3Pラインの外側に限定する)
- 3Pの禁止(あるいは3Pラインの変更:3〜5m)*通常6.75m
- フリースローラインを2.5〜3mに *通常5.8m
- リングの高さを2.4〜2.7mに *通常3.05m
- 5号球を使用
10〜12歳(5年生〜6年生)
- 5対5の導入開始(継続して3対3も利用し、すべての練習でバスケットボールのコンセプトを教えるためのスモールサイドゲームを教える)
- トラップ、ゾーン、フルコートゾーンの禁止
- 前半ではハーフコートマンツーマン、後半ではオールコートマンツーマン
- 最善の努力をしてチームのルールに従うプレイヤーのプレイングタイムは全員同じに。プレイヤーがチームのルールに沿わない場合はプレイングタイムを減らす
- 3Pの禁止(あるいは3Pラインの変更:5〜5.5m)*通常6.75m
- リングの高さを2.7〜3.05mに
- 6号球を使用
12〜14歳(中学1年生〜2年生)
- 5対5の導入開始(継続して3対3も利用し、すべての練習でバスケットボールのコンセプトを教えるためのスモールサイドゲームを教える)
- 試合の50%はマンツーマンで、ほかは制限なし
- 最善の努力をしてチームのルールに従うプレイヤーのプレイングタイムは全員同じに。全員のプレイングタイムをゲーム全体の1/3以上に(あるいはシーズンを通して同一になるように)
- リングの高さは3.05m
- 女子は6号球、男子は7号球を使用(男子はインターナショナルサイズの7号球か6号球を使用すべきという議論もある)
さらに成功したリーグの例やあなたの子どもたちを正しく成長させたいのなら、以下のウェブサイトを参照することをおすすめします。
http://www.mini-basketball.org.uk/
すべてのリーグが重点を置くべきこと
- スキルとコンセプトを教えること
- スキルを練習するために、競争的なゲームライクの状況を使う
- リラックスした楽しい環境を作る。ストレスレベルが高いほど学習プロセスが遅くなり、子どもたちがスポーツをやめることにつながる
- 楽しいスクリメージのような競争を使う。プレイヤーにプレイ方法を教えるのではなく、スコアボード上で起こっていることばかりにとらわれているコーチが多すぎる
出典:What’s Wrong With Youth Basketball Leagues|breakthroughbasketball.com
※本記事は出典元の許諾を得た上で、全文翻訳の形で掲載しております。
この記事の著者
- JeffとJoeのHaefner兄弟が2006年に開始。バスケットボールコーチ向けの情報サイトやDVD、キャンプやアプリなどのコンテンツを開発。これまでに200万以上の訪問者、1万以上の記事を公開するなど、バスケットボールコーチへのサポートを提供している。
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