『バスケ脳力』のブライアン・マコーミックが考える育成年代の新しい練習方法
バスケットボールコーチであり、『The 21st Century Basketball Practice』『Fake Fundamentals』『180 Shooter』『Developing Basketball Intelligence(邦訳:バスケ脳力)』などのベストセラーを手掛けた著者である「ブライアン・マコーミック」と、科学的な根拠を元にした、今後のバスケットボールにおける練習について議論しました。
それは、試合とは直接活きることがないファンダメンタルやスキルを考えるのではなく、試合を通してファンダメンタルを構築するということです。
目次
定説1:試合を分解し、独立してスキルを教える
コーチ・マコーミックは、試合を用いて基本的なスキルを養うことができると主張します。スキルを分解し、各動きを独立させ、反復して練習させる代わりに、制約を与えた試合を行うことで、より良い結果を生み出せるといいます。
例えばドリブルでは、止まった状態の反復練習ではなく、タグドリブルを提案します。
これにより選手は、視線を上げることやディフェンダーを読むことを余儀なくされます。
定説2:パーソナルトレーナーはストリートボールよりも優れいている
コーチ・マコーミックはまた、試合をすることは、より創造的な選手を育成し、選手がディフェンスを読む能力を高めることに役立つと主張します。1対1のパーソナルトレーニングによる、個別に分離されたドリルや学びは、こうした特性を取り除いてしまうのです。
例としてユーロステップを取り上げてみましょう。今日では、多くの選手がカウンターとしてユーロステップを用いています。1対0の状態でディフェンスを読むことはできないので、それを「いつ」使うのかは、試合の中でのみ学ぶことができるのです。
定説3:3メンが優れたパスドリルである
一方コーチ・マコーミックは、3メンはパスドリルとして効果が低いと指摘します。
- 何も起こり得ないドリルで完璧な実行を求める
- ディフェンスがいない。多くの悪いパスはディフェンスによって引き起こされる
- 再現性が低い。多くの場合、このように多くのパスを得る機会は実際にほとんどない
実践に即したドリルを見たければ、こちらのページを参照してください。
定説4:シェルディフェンスは、優れたチームディフェンスのドリルである
ディフェンスの正しい場所を教えるのは重要ですが、コーチ・マコーミックは、特に9歳以下では、本能的にボールに集まることでヘルプディフェンスがなされてしまうと主張します。そのため、若い年代では1対1のディフェンスにフォーカスすべきと述べます。
どのようにドリルを設計すべきか?
コーチ・マコーミックは、シーズンを通してたった3つの目標を持つべきだとしています。その3つとは、
- 快適にドリブルできる能力
- 片足・両足からのレイアップの能力(基本のレイアップ、インサイドハンド、リバース)
- 1対1を守る能力
例えば2対2ラグビードリルを挙げます。これは、オフェンスは後ろにしかパスを出せないようにプレイに制約を与えた、フルコートの2対2ドリルです。これにより、シーズンを通じて向上させたい3つの原則を選手に強いることができます。
新人コーチのための練習計画
練習のための準備のプロセスは、あなたがより良い準備をすることにつながります。
ここに新人コーチのためのTIPSを挙げます。
- 全ての練習を計画する。そのためのプロセスが役立ちます。
- 熱量が不足しているときのための、予備のドリルを持つ
- どのような成長が見られたのかを知るために、全ての練習を記録する
出典:Basketball games for kids – Interview with Coach Brian McCormick|Coachbase
※本記事は出典元の許諾を得た上で、全文翻訳の形で掲載しております。
この記事の著者
- バスケットボール コーチのための練習プラン作成アプリ「Coachbase Basketball Practice Planner」、ベストセラーの作戦版アプリ「Basketball coach's clipboard」を開発・販売。ブログでは戦術を始めとした数多くの記事を公開している。
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