「コーチ自身がたくさんのチャレンジと失敗をすることが大事」B.DREAMプロジェクト参加コーチ紹介 池田親平さん

「コーチ自身がたくさんのチャレンジと失敗をすることが大事」B.DREAMプロジェクト参加コーチ紹介 池田親平さん

B.DREAMプロジェクトとは?

B.DREAMプロジェクトとは、B.LEAGUEでのプレーを夢見る若手バスケットボール選手(第1回目は16歳以上22歳以下、第2回大会は16歳以上30歳以下)へ挑戦する機会を提供するB.DREAMの取り組みである。選手だけではなく、コーチの育成にも取り組んでいることが特徴の1つ。

B.DREAMプロジェクトとは、B.LEAGUEでのプレーを夢見る若手バスケットボール選手(第1回目は16歳以上22歳以下、第2回大会は16歳以上30歳以下)へ挑戦する機会を提供するB.DREAMの取り組みである。選手だけではなく、コーチの育成にも取り組んでいることが特徴の1つ。

その為、B.DREAMプロジェクトの開催要項には参加コーチに関する記載も数多く存在する。開催の目的は『将来、B.LEAGUEで指揮することを目標としている、強い意志を持った若いコーチを発掘する』・『優れたチームや選手の育成のため、指導法について学ぶ意欲に溢れた若いコーチに機会を創出する』の2つ。各地域、各カテゴリーで高い意識をもって奮闘するコーチへも参加の門戸が開かれている。

B.DREAMプロジェクトとは、B.LEAGUEでのプレーを夢見る若手バスケットボール選手(第1回目は16歳以上22歳以下、第2回大会は16歳以上30歳以下)へ挑戦する機会を提供するB.DREAMの取り組みである。選手だけではなく、コーチの育成にも取り組んでいることが特徴の1つ。

広島、仙台、東京の3会場で開催

2017年1月にも開催された本プロジェクト。第2回目は、6月3日(土)広島会場(比治山大学)を皮切りに、6月4日(日)には仙台(仙台大学)で、そして6月10日(土)には東京会場(日本体育大学)で1次ラウンドが開催された。各会場で開催されたスクリメージで卓越したパフォーマンスを披露した選手が6月11日(日)のファイナルステージへと駒を進めるという2段階方式。

最終日には、B.LEAGUE自由契約者リストに掲載された選手と共に、B.LEAGUE各チームのコーチやGMが集う中、大勢の選手が自身の技能を披露した。本記事では、GSLの理念に則り、B.DREAMプロジェクトの特徴の1つである【コーチの育成・実戦経験】について、参加者の証言をベースとして、B.DREAMプロジェクトの様子を伝えることを試みたい。

2つの目標。『将来、B.LEAGUEで指揮することを目標としている、強い意志を持った若いコーチを発掘する』と『優れたチームや選手の育成のため、指導法について学ぶ意欲に溢れた若いコーチに機会を創出する』

B.DREAMプロジェクトのコーチの役割は、トライアウトに参加する選手で構成される即席チームの牽引だ。募集要項には『将来、B.LEAGUEで指揮することを目標としている、強い意志を持った若いコーチを発掘する』という若手プロコーチの発掘という側面以外にも『優れたチームや選手の育成のため、指導法について学ぶ意欲に溢れた若いコーチに機会を創出する』という記載がある。応募にはJBA公認D級ライセンス以上の資格が必要であり、本人の意気込みや経歴、おそらくは募集定員に対する応募数によって事務局によって参加可否が振り分けられるのであるが、各カテゴリー、各地域の指導者にも実勢経験の場を与えているのが特徴である。

応募要項に記載された一節「各選手がクラブ関係者にアピールできるように、しっかりとコーチングの準備をして下さい」

応募概要には「各スクリメージにおいて各チームの指揮を執ってもらいます。合格した選手は6/11(日)東京会場・ファイナルステージにてB.LEAGUE自由契約者リストに掲載された選手とともにプレーすることになりますので、各選手がクラブ関係者にアピールできるように、しっかりとコーチングの準備 をしてください」という記載がある。では、実際、第2回B.DREAMプロジェクトには、どのようなコーチが参加申し込みをし、どのように『準備』をし、即席チームの指揮へと挑んだのか。GSL編集部では時間の許す限り各参加コーチへとお話を伺った。

池田親平さん(JBA公認C級コーチ、株式会社ERUTLUC指導員

GSLでも寄稿記事でご協力を頂いた池田親平コーチ。聞けば、第1回のB.DREAMプロジェクトに続いて2回目の参加だという。普段は15歳以下のジュニア世代や、高校の外部指導、そして株式会社ERUTLUCの社会貢献活動であるBigman Treasure Projectなどで未来のビッグマンの育成に尽力している青年コーチだ。

過去の掲載記事

ーー前回に続いて、2回目の参加です。株式会社ERUTLUCの指導員でのご活動や、講習会の講師を務めるなど、様々な形でご活躍されていますが、プロチームの指導も考えていらっしゃるのですか??

B.DREAMプロジェクトに参加した理由は、募集要項の2番目にある『優れたチームや選手の育成のため、指導法について学ぶ意欲に溢れた若いコーチに機会を創出する』という側面が強いです。
私が目標としているのは、選手が求めている場所へ導けるコーチになることです。その為には、たくさんの選手と実際に向き合うこと、そして、その準備を行うことが重要になります。

B.LEAGUEを目指す選手のコーチングをすることは大変重要な責務です。その中でプロフェッショナルの世界に挑戦する選手をサポートすることは自分自身の目標にも繋がると思いました。また、第1回の同プロジェクトに参加し、ルカ・パヴィチェヴィッチ氏の講和、実技クリニック、ルカ氏の実施内容を踏まえた仙台89ersの福田将吾氏のクリニックにも大変刺激を受けました。初体験となるトライアウトの即席チームでのスクリメージでも、上手くいかない事も沢山ありましたが、普段の指導にも生かせる様々な経験を積ませて頂きました。

今後ジュニア世代の選手の中に、世界で戦うことや、B.LEAGUEでのプレーを目指す選手も多く出てくると思います。そういう時の為に、自分がB.LEAGUEを目指すプレイヤーを知っている事も指導者として必要な経験になると感じ、今回のプロジェクトに参加させて頂きました。

「プロコーチや、記者へ現場の声をヒアリング。現場の声を集め、選手へ伝える」

ーートライアウトという性質上、各チームの組み分け決定も当日になると思います。どのような『準備』をして当日を迎えましたか??

今回、自分の役割は「各選手がクラブ関係者にアピールできるように、しっかりとコーチングの準備 をしてください」という部分を意識しました。自分自身が思う『球団に必要とされる選手像』というのもありましたが、B.LEAGUEの各チームで実際に現場にいるプロコーチや、試合の記事を書いているライターの方で親交のある方に、どんな選手が欲しいか、という質問をして、現場の声を集めました。

当日、割り振りになった選手に会い、コーチの自己紹介、選手の自己紹介をする中で、そういう生の声も伝えさせて頂きました。選手の目線からは意識できない、コーチ目線での求める選手像というのを伝えた上で、彼らにとって非常に重要なチャレンジの場であるトライアウトのスクリメージに挑んでもらいたいと思ったのが、その理由です。

ーープレー的には、どのような事を確認して挑んだのでしょうか?

試合前には、その試合での役割を確認、起こり得る状況に応じてのプランを伝えました。試合後のフィードバックでは、チームとしてはもちろんですが、個人に話をかけて、より選手がB.LEAGUE関係者にアピールできるように指示することを心掛けました。

またゲーム中はタイムマネジメント、タイムアウトのタイミング、タイムアウトの指示で流れを変えることを意識しました。

ーー1日目を終えて、特に印象に残った事などがあれば教えてください。

2回目の参加となりますが、プロフェッショナルの世界を目指す選手達と共に戦うことができ、それが何よりも刺激になりました。その中でいいプレーや上手くいかないことも経験し、コーチとして足りないものを選手達に教えてもらいました。

その中でB.LEAGUEを目指す選手でもファンダメンタルで足りていない部分などを認識することができました。今後自分が育成年代の子ども達に指導する際、重要とするポイントが再確認できました。

コーチ同士でも、選手をどう活かすか、即席チームでなにができるかなどを積極的に話し合うことができました。20代のコーチで、自分のチームを受け持つ機会は少ないと思います。こういったチャンスを頂いたことは本当にありがたいことです。

日頃選手達に「チャレンジしろ!!」「失敗を恐れるな!!」と声をかけますが、コーチ自身がたくさんのチャレンジと失敗をすることが大事だと考えます。このB.DREAMプロジェクトを通して、自分自身もさらに成長していきたいと思います。

当日に撮影した写真。コーチング中の構図では鋭い視線も飛ばしているが、ゲーム中、ゲーム後と積極的に選手とコミュニケーションを図った姿勢が目立った。若手選手、中堅選手(20代後半)選手ら、それぞれに対してコミュニケーションを工夫し、即席チームの中で選手の特徴を出そうとする姿勢が印象に残った。
当日に撮影した写真。コーチング中の構図では鋭い視線も飛ばしているが、ゲーム中、ゲーム後と積極的に選手とコミュニケーションを図った姿勢が目立った。若手選手、中堅選手(20代後半)選手ら、それぞれに対してコミュニケーションを工夫し、即席チームの中で選手の特徴を出そうとする姿勢が印象に残った。

池田 親平

株式会社ERUTLUC 指導員。1989年生まれ、山口県宇部市出身。藤山中-宇部工業高校-大東文化大学。現在、小中学生をメインに指導しながら、長身者育成プログラムの活動も行っている。指導理念「私はバスケットボールを通じて、失敗することを恐れない選手を育てたい」

Bigman Treasure Project
池田指導員紹介ページ

この記事の著者

片岡 秀一ゴールドスタンダード・ラボ特別編集員
1982年生まれ。埼玉県草加市出身。株式会社アップセット勤務の傍ら、ゴールドスタンダード・ラボの編集員として活動。クリニックのレポート、記事の執筆・企画・編集を担当する。クリニックなどの企画運営も多く手掛け、EURO Basketball Academy coaching Clinicの事務局も務める。一般社団法人 Next Big Pivot アソシエイトとして、バスケを通して世界を知る!シリーズ 第1回セルビア共和国編では、コーディネーターとして企画運営に携わりモデレーターも務めた。 J SPORTSでB.LEAGUE記事も連載中。

宮城クラブ(埼玉県クラブ連盟所属)ではチーム運営と共に競技に励んでいたが、2016年夏頃に引退。HCに就任。これまで、埼玉県国体予選優勝、関東選抜クラブ選手権準優勝、関東クラブ選手権出場、BONESCUP優勝などの戦績があるが、全国クラブ選手権での優勝を目標に、奮闘中。