【シグネチャームーブシリーズ】2013-14シーズンMVP ケビン・デュラントのスキル解説

Kevin Durant

さて久しぶりのシグネチャームーブシリーズ! お馴染み岩井コーチが、KDのMVP受賞と感動のスピーチを聞いていてもたってもいられなくなり、情熱のままに書き綴った一作です。

本題に入る前に、まだの方は是非受賞スピーチをご覧ください。選手としてあるべき姿が伝わりますね。涙無くしては見られません。

ケビン・デュラントMVP受賞スピーチ全文

ケビン・デュラント

2007年にNBAドラフトで2位指名を受けてから、なりうる最高の自分に近づいてきた選手の一人ではないでしょうか。プレーだけでなく、人間性に魅力を感じるところが数多くあると聞きます。そんなデュラントが先日、シーズンMVPを受賞しました。彼の受賞スピーチに私も胸を打たれました。本当におめでとうございます! ということで今回は、予定していた選手ではなく、急遽デュラントの記事を書かせて頂きました。今回も私なりにこの選手のプレーを解説していきます。

【状況①ペネトレイト】ダブルクロスオーバー(ダブルクロス)

ディフェンスを揺さぶるクロスオーバーを行い、ディフェンスが反応したらもう一度クロスオーバーを行ってリングへ向かいます。シンプルなスキルですが、実は工夫しているポイントがたくさんあると感じています。


※10位・5位・3位・1位のプレーです

①初期動作:1stクロスオーバー
最初に行うクロスオーバーは、振り幅が小さい時もあれば大きい時もあります。ディフェンスに動きを読まれないようにタイミング・リズムを変えていくのがポイントです。

②中期動作:1stクロスオーバー中のステップ
最初のクロスオーバー時に小さいスキップステップ入れて、チェンジ後のドリブルフットが軸足よりも前にくるようにします。そうすることにより、ドリブルフットがアタックステップの役割を果たします。

③終期動作:2ndクロスオーバー
ディフェンスが1stクロスオーバーに反応したら、2ndクロスオーバーにてペネトレイトを行います。この時もちょっとしたスキルの工夫があります。それはクイックなクロスオーバーにてペネトレイトすることもあれば、ヘジテーションさせてクロスオーバーにてペネトレイトする場合もあることです。これもディフェンスに動きを読まれないようにタイミング・リズムを変えられるといいと思います!

★練習するときのポイント!
様々な組み合わせで二つのクロスオーバーを練習していきましょう! その中で自分のオリジナルなダブルクロスオーバーを見つけ出してください。

【状況②ペネトレイト】ダブルクロスオーバー(レッグスルー+クロス)

レッグスルー+スキップステップからクロスオーバーを行うプレーです。これはニュージャジー・ネッツのデロン・ウィリアムスも得意なプレーです!

レッグスルーしながらスキップを行うのでドリブルフットが前に出た状態になり、これがアタックステップの役割を果たします。デイフェンスが反応すればクロスオーバーからペネトレイトを行い、もしディフェンスが反応しなければストレートドライブを行います。

★練習するときのポイント!
ディフェンスの反応・対応の状況に応じてストレートドライブやクロスオーバー、プルバックと使い分けましょう!

という感じで、プレーオフでのデュラントの活躍も楽しみですね。次回はまた違う選手のプレー解説を行っていきます。選手やムーブのリクエストがあれば是非コメントくださいね!

この記事の著者

岩井 貞憲バスケットボール スキルコーチ
1987年生まれ。千葉県船橋市出身。千葉県立船橋芝山高等学校から東京YMCA社会体育・保育専門学校に進み、東京YMCA社会体育・保育専門学校ヘッドトレーナーなどを歴任。指導理念「バスケットボールを通じて、最善をつくす喜びを知る選手を育てたい」