隼ジャパンのエントリープレイ解説 〜その2〜

Mall of Asia Arena Basketball FIBA Asia 2013.jpg
Mall of Asia Arena Basketball FIBA Asia 2013” by WayKurat – photo taken during the Iran-China plemininary game. Licensed under CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons.

先日に続きまして後編です。ワールドカップ(世界選手権)も絶賛開催中ですね。アメリカ代表以外にも、例えば韓国代表やほかの決して強豪国ではない国々が、強豪と対戦する際に取り組んでいることは何か? そうした目線で見ると、より一層楽しめるのではないでしょうか?

③ダブルハイエントリー

・⑤がポップアウトしてボールをレシーブ。①は④のスクリーンを使って ペイントに入る
⑤がフラッシュしてボールをレシーブ。①は④のスクリーンを使ってペイントに入る
Double high-2
⑤がドリブルからのハンドオフで②へボールを受け渡す。④がアウトサイドに出て、②はボールをレシーブした瞬間に④へパス
その隙に、①が⑤に対してスクリーンをセットし、⑤がゴール下へ向かって ダイブしてポストアップしてボールを受けてインサイドを攻める。
その隙に、①が⑤に対してスクリーンをセットし、⑤がゴール下へ向かってダイブし、ポストアップしてボールを受けてインサイドを攻める
・または、⑤にボールが入らない場合、①がポップアウトをし、④と①で2on2で 仕掛ける。
または、⑤にボールが入らない場合、①がアウトサイドに出て、④と①で2on2で
仕掛ける
(オプション) 状況に応じて、最初のパスレシーブの瞬間に、ディフェンスの隙をついて⑤が ゴール下へカットインを仕掛けて、「強度のあるゴール下のプレイ」でゴールを 果敢に狙う。
【オプション】状況に応じて、⑤が最初のパスレシーブの瞬間にディフェンスの隙をついてゴール下へカットインを仕掛けて、「強度のあるゴール下のプレイ」でゴールを果敢に狙う

④ダブルハイエントリーB

・①が④のスクリーンを使って45度へ。④がそのままポップアウトして①から④へ パスをする。
①が④のスクリーンを使って45度へ。④がそのままポップアウトして①から④へ
パスをする
・⑤が③へスクリーンをセット。③は⑤のスクリーンを使ってトップにいる④へ向かい、 ハンドオフでボールをレシーブ。そのまま、ハンドオフを利用して③と④で2on2を仕掛ける。 ※画像では左サイドにスクリーンをセットしているが、ケースバイケースでスクリーンの セット位置は変わる。
⑤が③へスクリーンをセット
③は⑤のスクリーンを使ってトップにいる④へ向かい、ハンドオフでボールをレシーブ
Double highB-4
そのまま、ハンドオフを利用して③と④で2on2を仕掛ける
※画像では左サイドにスクリーンをセットしているが、ケースバイケースでスクリーンのセット位置は変わる
ポップアウトしてボールをレシーブした④の選手が反対側へドリブル。②の選手との ドリブルからのハンドオフやバックカットなどで2on2を狙う。
【オプション】ポップアウトしてボールをレシーブした④の選手が反対側へドリブル。②の選手とのドリブルからのハンドオフやバックカットなどで2on2を狙う

ウィリアムスジョーンズカップでの日本代表の試合映像はvlsportsのyoutubeアカウントで観戦する事が出来ます。

また、8/26には、9/20~10/3で開催される第17回アジア競技会に参戦する12名のメンバーも発表(http://www.japanbasketball.jp/news_detail.php?news_id=26248)されました、日本代表候補選手の発表から、国内での強化合宿、韓国遠征、FIBA ASIA CUP、ウィリアムス・ジョーンズカップを経て、今年度の代表活動の集大成として選出された12名です。東アジア競技会の試合映像のWEB配信有無などについても詳細が分かりましたらご案内します。
special thanks Yさん(画像制作)

追記

今回、夏場の3大会の全てで代表に選出されている張本天傑(青山学院大学→NBLトヨタ自動車アルバルク東京)。強靭な身体と抜群の脚力で攻防の要となっています。そんな張本選手は、大学4年次の春先に前十字靭帯の断裂により長期離脱を経験。前十字靭帯の再建手術と、手術をした病院での医療サポート、青山学院大学時代のトレーナー、本ラボでも特集させて頂いたトヨタ自動車アルバルク東京の荒尾トレーナーなどのサポート、何よりも、本人の地道なリハビリによって、戦列に復帰しています。術後から約1年が経過した現在、怪我の影響を感じさせない素晴らしいパフォーマンスを見せています。
前十字靭帯損傷は、バスケットボール選手には非常に多い怪我であり、全国各地に半月板の損傷などと合わせ、膝の怪我に悩む選手は数多くいると思われます(筆者のその中の一人です)。是非、張本選手の溌剌としたプレイを見て見て下さい。きっと、いや、確実に、リハビリの励みになると思います。怪我をされている本人も勿論、周りに前十字靭帯の怪我でリハビリに励む選手がいたら教えて頂けると幸いです。
また、私のプロフィール欄にもありますが、膝の怪我を抱えるバスケット愛好家による癒し系サロン「半月バーンズ」にもいつでもお問い合わせ下さい。怪我をした人間同士、情報/意見交換などで再発予防、入院時の準備や、細かな情報交換をしています。@kataokachanたはFBアカウントまで。

  

この記事の著者

片岡 秀一ゴールドスタンダード・ラボ特別編集員
1982年生まれ。埼玉県草加市出身。株式会社アップセット勤務の傍ら、ゴールドスタンダード・ラボの編集員として活動。クリニックのレポート、記事の執筆・企画・編集を担当する。クリニックなどの企画運営も多く手掛け、EURO Basketball Academy coaching Clinicの事務局も務める。一般社団法人 Next Big Pivot アソシエイトとして、バスケを通して世界を知る!シリーズ 第1回セルビア共和国編では、コーディネーターとして企画運営に携わりモデレーターも務めた。 J SPORTSでB.LEAGUE記事も連載中。

宮城クラブ(埼玉県クラブ連盟所属)ではチーム運営と共に競技に励んでいたが、2016年夏頃に引退。HCに就任。これまで、埼玉県国体予選優勝、関東選抜クラブ選手権準優勝、関東クラブ選手権出場、BONESCUP優勝などの戦績があるが、全国クラブ選手権での優勝を目標に、奮闘中。