あるバスケットボールコーチの後悔〜現役時代に犯した7つの過ち〜

今回紹介するのは、現在アメリカで有数のストレングストレーナーとして活躍するアラン・ステイン氏が、現役当時の自身を回想して記したものです。今日本の高校生は、ちょうど夏の大会に向けた予選の真っ只中かと思います。最後の夏が終わってしまった選手、何か来年への糧を得た選手。そしてやり切った選手、後悔が残ってしまった選手、色々な想いがあるかと思います。

少し遅いタイミングかもしれませんが、これからのバスケットボール人生をより良いものにするために、今一度自身の部活に対する取り組みを見直してみてください。

以下「7 Mistakes I Made When I Played」より翻訳

  1. 私は最低限の事しかしなかった。練習開始の5分前に来て、終わったらすぐにその場を後にした。私は平均的なシューターだったが、より多くの訓練を詰んでいれば「偉大な」シューターになれたかもしれない。私は練習に対しては真摯に取り組んだ。手を抜いたことはなかった。ただ余分に練習をしようとしなかったのだ。
  1. 私はコートの半分でしかプレイしなかった。可も不可もない平凡なディフェンスしかしなかったのだ。スティールを仕掛けたりボックスアウトをすることは稀で、キャリアの中でチャージングをとったのはわずか1回だけだった。私はディフェンスに対して意識が弱く、自分のマークマンが得点しようと意に介さなかった。
  1. 私は得点やアシストなどの目に見えるスタッツばかりに関心があった。そしてチャージングをとりにいったりスクリーンをしたりといった目に見えないことには興味がなかった。勝とうが負けようが、私は試合の次の日にはワシントンポストに書かれたチームのボックススコアをチェックするために早起きしていたものだ。
  1. 私はまた、コントロールできもしないことにばかり集中していた。試合に出ているときに考えていたことの半分はレフェリーに関してだった。自分自身に対して心配することと同じくらい、レフェリーについて心配する時間を費やした。
  1. 私は多くの「悪いシュート」を打ってきた。チームメイトのために最高のシュートを入れるのではなく、自分自身のためにシュートを打ってきた。ball hog(持ちたがり・打ちたがり)というほどではないにせよ、利己的な傾向があったことは確かだ。私はチームメイトを信用することはなかった。時間と点差に関係なく、少しでもオープンだったらシュートを打っていた。
  1. 全体的には、私は良い姿勢でバスケットボールに取り組んでいたが、今思えばそれは数多くのほかの高校生と同じ程度だ。そして私は必ずしも「コーチしやすい」選手ではなかった。高校のコーチが私の年齢よりも長い間コーチをしてきたとしても、私は頑なことがあった。
  1. 私はバスケットボールが好きだった。そして楽しんだ。しかし愛してはいなかった。大学を卒業してまでついてくる、熱い情熱にはならなかったのだ。それは単に私が少し得意で、やるのが楽しかった何かに過ぎなかった。私はバスケットボールの真の学徒ではなく、もちろんジムラットでもなかった。

私は今デマーサ高校のストレングス&コンディショニングコーチとして働き、世界中でクリニックを行なっており、また3人の子どもの父親でもある。私が教えた選手や自身の子どもが、上記のように振る舞うのならとても残念に思う。

私はこれらの7つの間違いを共有することが、今の若い選手が同じような過ちを犯すことを避け、彼らの可能性を最大限に引き出すことの助けとなることを願っている。

この記事の著者

Pure Sweat Basketball
あらゆるレベルの選手やコーチに、バスケットボールのトレーニングに関するさまざまな製品やサービスを提供している。CEOのDrew Hanlenは、ブラッドリー・ビール(WAS)、アンドリュー・ウィギンス(MIN)、ドワイト・ハワード(ATL)、ジョーダン・クラークソン(LAL)、ザック・ラヴィン(MIN)など、多くのNBA選手をクライアントに持つ。現在は、DeMatha Catholic High SchoolやMontrose Christianを始めとした強豪高校や、ナイキとの仕事を含む多くのパフォーマンスコーチの経歴を持つ、元Stronger TeamのAlan Steinがパフォーマンスディレクターを務めている。
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