インタビュー:鍵冨善宏(ファミリーテンス)その3(ラスト)

kagitomi7ご好評いただいております、鍵冨善宏氏の長編インタビューもいよいよ最後となりました。以前の記事はこちらです。

◇「人間力」としてのスキルをバスケットボールを競技する中で伸ばそうと考えたとして、バスケットボールに打ち込む中で伸ばすことの可否についてはどのようにお考えでしょうか?

バスケでも勉強でも、集中して練習、勉強に取り組み、試合や試験、発表などでは絶対に勝つ、絶対に成功するという強い意志を持って最後まで頑張れる能力は大切だと思います。もちろん元々もって生まれた素材も必要な要素ですが、各自が自分の限界まで頑張って最高の自分になることを常に目指して、そしてチームの勝利を目指してリーダシップと周りへの気遣いの気持ちを持ってバスケットに打ち込めば、当然人間力は伸ばせると思います。

バスケの技術だけでは、若いうちしか飯は食えないかもしれませんが、そうやって伸ばした人間力があれば、バスケ選手だけではなく社会人としても立派にやっていける人材を育成することは可能だと思います。もちろん学生時代はバスケに打ち込みつつも、しっかり勉強もすることは大事だと思いますけどね。

 

◇また、可能な場合、どのようなメンタリティや取り組みをすることで、必要不可欠な部分と、グローバルスタンダードに付け加えられそうな日本人の美徳の部分を伸ばすことが出来るとお考えでしょうか?

上でも述べたように、まず厳しい練習を乗り越えて勝利などの成功体験をすることで、自分に厳しく頑張り続けることが出来るようになること、チーム内で色々なメンバーがいる中で勝利を目指して切磋琢磨していく中で、良い悪いを自分で判断し、自分の意見を持ちながらも、相手の意見も聞いてチームを引っ張っていける強いリーダーシップを育んでいけると思っています。

勤勉な上に、自分に厳しく頑張れて、人の意見も聞いて物事を判断していける強いリーダーを育成出来れば、グローバルで通用する人材の育成につながると思います。 勉強しかしていない人物よりも学校や塾の勉強以外のこと(スポーツ、音楽、芸術、科学研究等)もとことん頑張った経験のある人物の方が絶対に強いと自分は信じています。

 

◇以前、ブログにて「リーダーシップやマネジメントについては、ファミリーテンスの中でOJTとして鍛えていければ良いですね」と語られていました。その時、実際に試したことと、ゴールドスタンダードを読まれて、新しく試してみたいアイディアや、グループのチームワークの構築のためのアイディアなどに変化はありましたか?

もし、新しい発見や、アイディアがあるようでしたら、是非、ご教示頂きたいです。ファミリーテンスでも、日光フェニックスでも自分は年長者の部類ですから、自分からチームの皆と積極的にかつ年齢の上下に関係なく&表裏なく話をすることを心がけています。仕事でもスポーツでもやはり人間関係は大切で、人間は感情を持つ動物ですから、良好な人間関係がなければチームはうまくいかないですよね。

kagitomi11ただ、自分は体調管理に気を使っているので深酒はしないですし、家族との時間も大切にしなければいけないと思っているので、夜遅くまでは付き合わないんですが…。ゴールドスタンダードを読むまで、 自分は、コートの上で意思疎通が取れていれば、コート外に一緒の時間を過ごすことはそれほど重要ではないと思っていたのですが、この本を読んでからは、この点について少し考えを改めました。

昔、ファミリーテンスが全国トップレベルのチームだったころは、JBL時代の仲間、大学時代の仲間、高校時代の仲間などつながりがつながりを呼んで気心の知れた選手が集まっていたので、あえて一緒に過ごす時間など考えなくとも、自然と目的意識やスタンダードの共有が出来ていたのだと思います。ところが、今は経験も年齢も違う多様な選手が集まってきているので、昔と同じ感覚ではチームとしてまとまらないかもしれないなと思い直しました。

気心知れてスタンダードが共有出来ている仲間であれば、必要以上に一緒の時間を過ごす必要はないのでしょうが、共有できるようになるためにはやはりある程度人間関係構築のための時間は必要なのだと考えを改めました。これは仕事においても同じことだと思います。チームでBBQをしたり、時々集まって飲み会やイベントをしたりというのも大切ですね。そういったイベントに家族も一緒に参加して家族ぐるみで仲良くなれればなお良しかなと思います。

鍵冨善宏(Kagitomi Yoshihiro)
1973.11.27生まれ。新潟県出身。197㎝ 83㎏。
柏崎高⇒明治大⇒丸紅⇒ファミリー・テンス⇒Dream League All Stars

この記事の著者

片岡 秀一
片岡 秀一ゴールドスタンダード・ラボ特別編集員
1982年生まれ。埼玉県草加市出身。株式会社アップセット勤務の傍ら、ゴールドスタンダード・ラボの編集員として活動。クリニックのレポート、記事の執筆・企画・編集を担当する。クリニックなどの企画運営も多く手掛け、EURO Basketball Academy coaching Clinicの事務局も務める。一般社団法人 Next Big Pivot アソシエイトとして、バスケを通して世界を知る!シリーズ 第1回セルビア共和国編では、コーディネーターとして企画運営に携わりモデレーターも務めた。 J SPORTSでB.LEAGUE記事も連載中。

宮城クラブ(埼玉県クラブ連盟所属)ではチーム運営と共に競技に励んでいたが、2016年夏頃に引退。HCに就任。これまで、埼玉県国体予選優勝、関東選抜クラブ選手権準優勝、関東クラブ選手権出場、BONESCUP優勝などの戦績があるが、全国クラブ選手権での優勝を目標に、奮闘中。