バスケットボールにおけるテクニックとスキルの違い

Max Dribbles
今後様々なトピックを扱う上で、この概念は一度触れていたほうが良いと思いますので、ここに説明します。日本語に訳すと、両方「技術」になるでしょうが、海外ではこれを明確に分けて考えている人もいます。

テクニックとスキルの定義

  • テクニック=クローズドスキル
  • スキル=周囲の状況を考慮した意思決定能力や近く能力を伴う、テクニックを実行するためのオープンスキル(「バスケ脳力」より)

よく知られていると思いますが、クローズドスキルとオープンスキルの違いは、外部環境に影響を受けるかどうかの差です。陸上競技のように(多少の駆け引きはあると思いますが)自身の能力を発揮することが目的のスポーツはクローズドスキル、ほとんどの球技のように相手がいてそれに対応を強いられる競技がオープンスキル型のスポーツです。

もちろんオープンスキル型のスポーツの場合でも、例えばバスケットボールのフリースローのように、クローズドスキルが求められる場合もあります。日本人はテクニックは非常に高いが、それを試合で発揮する能力に乏しいという話はよく聞かれます。FCバルセロナの下部組織でコーチ経験を持つ村松尚登氏の著書にも、『テクニックはあるが、サッカーが下手な日本人』というものがあります。ひょっとしたらこれは、日本のスポーツ全体の課題なのかもしれません。

日本人は型にはまったことをすることを好み、練習でもステップを一つひとつ登って行って、分解練習から全体を構築するようなアプローチを好んでいるように思えます。しかし究極のところ、その競技力を上げるには「試合」をするしかないのです。練習を試合と同じ状況に近づけ、そしてそこでの課題をドリルや分解練習に落としこんで解消するアプローチが、世界の潮流なのであると、バスケ脳力の著者は述べています。

地味であまり知られていない書籍である『バスケ脳力』ですが、実は非常に為になる事柄が書かれていたりします。先日は元トップ選手のとある方から大変好意的なご意見をいただきまして、本書の価値を見なおしているところです。今後連載のような形で、少しずつご紹介していきたいと考えています。

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この記事の著者

岩田 塁
岩田 塁GSL編集長
元・スポーツ書籍編集者。担当書籍は『バスケ筋シリーズ』『ゴールドスタンダード』『シュート大全』『NBAバスケットボールコーチングプレイブック』『ギャノン・ベイカーDVDシリーズ』『リレントレス』他