インタビュー:三浦洋平(東海大学~富士通RedWolves)その2

三浦洋平02新シリーズ。日本バスケット界屈指の人気チームである東海大学バスケットボール部のOBが初登場。2011年~12年シーズンでは主将を務めあげ、インカレ準優勝に貢献。卒業後は関東実業団一部リーグの富士通で活躍する三浦洋平選手の登場。

『ゴールドスタンダード』については、どのような経緯で知りましたでしょうか?

「ゴールドスタンダード」を知った理由は、Twitterです。「コーチKのバスケットボール哲学」を読んだ機にフォローしたコーチKのアカウントから情報を得ました。

書籍の中で一番印象に残っている言葉はどの言葉でしょうか?

最も印象に残った言葉は、レブロンの「言い訳はできない」と、コーチKのこぶしの比喩についてです。

具体的には、どのような理由で印象に残ったのでしょうか?

この「言い訳はできない」という言葉には、レブロンの覚悟、そしてUSAとしての「自覚」が込められていたと思います。私はこの部分を読んだ時、鳥肌がたちました。

また、陸さんはよく「No Excuse!」と言っていました。人間、きつい時、ミスした時、負けた時は、言い訳したくなるものですが、陸さんはどんな時でも言い訳はしませんでした。きっと、レブロンも、もし負けていたとしても、言い訳しなかったと思います。

もう一つ、陸さんがよく話してくれたエピソードがあります。ジェイソン・キッドは、自分のパスをキャッチできなかった選手に対して、どんなにナイスパスだったとしても、「my fault」と言っていたそうです。ジェイソン・キッドも、もし五輪で負けていたら「my fault」と言っていたのではないでしょうか。

こぶしの比喩についても、陸さんは私たちによく話をしてくれました。私たちは時々、集中力を切らし、仲間同士で声掛けができず、バラバラになることがありました。その時は、よく「こぶしの比喩」について話をして、この結束こそが私たちの武器だと再認識していました。

どんなに、能力があっても、個の力が強い人がいても、団結がなければ勝てないということを世界一のコーチK、USAのメンバーは分かっていたのだと私は思います。

私は、よくNBAをテレビで観戦しますが、アメリカ人ほど、仲間を大切にする国は他にないのではないかと思います。

NBAではよく、選手がコート上に倒れます。その時、チームメイトは猛ダッシュで選手を起こしに行きます。絶対に対戦相手が起こしたりしません。しかし、日本では、自分で起き上がるか、相手選手が起こすことが多いです。

少し、悲しい光景です。小さなことかもしれませんが、こういった小さなことがチームの結束につながるのではないかと私は思います。

(写真提供 TOKAI SPORTS)
(interview 2013.5 片岡秀一/UPSET)

三浦洋平
1990年宮崎県都城市出身。小林高校から東海大学に進学し、4年時には主将を務め、インカレ準優勝に貢献。得意とするシュートに加え、気迫溢れるディフェンスで「東海らしさ」を体現し、チームの柱としてチームを牽引。また、インカレ二回戦の明治大学では同点の状況下でブザービーターを沈めて劇的な勝利の立役者となった。 ユニバーシアード代表候補、李相伯盃日韓学生選抜大会では代表選手にも選出された。現在は、関東実業団一部リーグの富士通に所属し、社業とバスケットボールの両立に励んでいる。 http://www.redwolves.net/

インタビュー:三浦洋平(東海大学~富士通RedWolves) その3

この記事の著者

片岡 秀一ゴールドスタンダード・ラボ特別編集員
1982年生まれ。埼玉県草加市出身。株式会社アップセット勤務の傍ら、ゴールドスタンダード・ラボの編集員として活動。クリニックのレポート、記事の執筆・企画・編集を担当する。クリニックなどの企画運営も多く手掛け、EURO Basketball Academy coaching Clinicの事務局も務める。一般社団法人 Next Big Pivot アソシエイトとして、バスケを通して世界を知る!シリーズ 第1回セルビア共和国編では、コーディネーターとして企画運営に携わりモデレーターも務めた。 J SPORTSでB.LEAGUE記事も連載中。

宮城クラブ(埼玉県クラブ連盟所属)ではチーム運営と共に競技に励んでいたが、2016年夏頃に引退。HCに就任。これまで、埼玉県国体予選優勝、関東選抜クラブ選手権準優勝、関東クラブ選手権出場、BONESCUP優勝などの戦績があるが、全国クラブ選手権での優勝を目標に、奮闘中。