インタビュー:小泉明彦(neoうめや)その4

小泉明彦04

 

 

 

 

連載シリーズ。小泉明彦氏。リーダーとして、メンバーが意欲的に取り組める環境をどのように形成していくか。

モチベーションについて、どのようなお考えをお持ちでしょうか?

モチベーションは、練習に取り組む姿勢や、試合へ向かう際のメンタリティ、また一つ一つのプレイに非常に大きな影響を与える程重要なものですが、それを常に高いレベルで維持することは非常に難しいことで、その重要性は知られていても、当然ながらコーチが「モチベーションを上げろ!」と指示して高まるものではありません。

優秀なコーチはモチベーションを高めるための取り組みをしていると思いますが、恐らくコーチKほど常にきめ細やかにモチベーションを高めるための要素を考えているリーダーは、一流のコーチの中でもごく一握りではないでしょうか。

また、コーチKは「リーダー達がよく犯している間違いは、私が思うに、自分が教えている最高の選手たちのモチベーションを高めていないということだ」「スーパースターたちにはモチベーションを高めてもらう必要が全くないと考える人もいるかもしれない。つまり、彼らは最高の選手なのだから、自分でモチベーションを高められると考えるかもしれない。しかしそれは間違っている。誰もがモチベーションを高めてもらう必要がある」とも言っています。

ゴールドスタンダードに書かれている各項の様々なエピソードの中の多くから、いかにコーチKがスーパースター集団である代表選手のモチベーションを高めるために思慮・行動しており、まさにその言葉を実践していることが分かります。

アメリカが国際大会で勝てなくなったこと、また現体制となりコーチK就任後に再び王座に返り咲いたことには様々な要素があると思いますが、1つの要因としてモチベーションの問題があり、コーチKのモチベーションを高めようとする取り組み、そして「モチベーションを高めるために必要なことを察知する」能力が、アメリカが復活した大きな要素の1つであったと考えます。

これは世界のトップレベルでのことだけでなく、国内の各カテゴリーの中でも、選手の能力やチームの環境が拮抗している中、またそれらが多少劣っていたとしても、日々の練習や試合に臨む際のモチベーションをしっかりとコントロールすることを実践出来ているコーチがいるチームが、よりクオリティの高い練習を行い、良いメンタリティで試合に臨み、成果を出していることと思います。

私自身も、バスケットボールに関してもそうですし、それ以外のことに関しても、リーダーとしてチームを牽引する立場においては強く意識しなくてはいけないことだと思っています。

(2013.3 interview 片岡秀一/UPSET)

インタビュー:小泉明彦(neoうめや) その5

この記事の著者

片岡 秀一ゴールドスタンダード・ラボ特別編集員
1982年生まれ。埼玉県草加市出身。株式会社アップセット勤務の傍ら、ゴールドスタンダード・ラボの編集員として活動。クリニックのレポート、記事の執筆・企画・編集を担当する。クリニックなどの企画運営も多く手掛け、EURO Basketball Academy coaching Clinicの事務局も務める。一般社団法人 Next Big Pivot アソシエイトとして、バスケを通して世界を知る!シリーズ 第1回セルビア共和国編では、コーディネーターとして企画運営に携わりモデレーターも務めた。 J SPORTSでB.LEAGUE記事も連載中。

宮城クラブ(埼玉県クラブ連盟所属)ではチーム運営と共に競技に励んでいたが、2016年夏頃に引退。HCに就任。これまで、埼玉県国体予選優勝、関東選抜クラブ選手権準優勝、関東クラブ選手権出場、BONESCUP優勝などの戦績があるが、全国クラブ選手権での優勝を目標に、奮闘中。