天才高校生アクィレ・カール(Aquille Carr)のその後
今日はこんな動画を見つけたのでご紹介します。
天才高校生として話題となり、今や日本でも有名となったアクィレ・
高校時代の凄まじい活躍とスキルはこの動画を見れば一発で分かると思います。
アクィレ・カール(Aquille Carr)過去の活躍とDリーグでのハイライト
驚異的なハンドリングとスピード、ロングレンジも申し分なく、ザ・得点マシーンという印象です。
さて、そんなカールが気になっていたのでずっと追いかけていたのですが、先日所属するDリーグのチーム、デラウェア・87ers(セブンズ)から放出されたとのニュースが流れています。全部で10試合に出場し、平均で 10.7点、1.9アシスト、1.2スティール、2.1ターンオーバー、14.0分というアベレージを残しています。これは36分(Dリーグが36分なのかな)換算すると、27.6点、5.4アシスト、3.1スティールと申し分のない数字になります。こちらがDリーグ時代のハイライトです。
追記(2017.11):なんとヤニス・アデトクンボの兄が同じチームにいる!
ちなみに一緒にまとめられているキーウィー・ガーデナー(Kiwi Gardner)も同時期に天才高校生として騒がれた選手です。兄弟のPeewee Gardnerもそろってすごい選手です。
追記(2015年3月):というかキーウィー、日本に来てました。ゴールデンステイト・ウォリアーズのサマーキャンプにも選ばれていたようですし、見れた人はラッキーですね。
なぜアクィレ・カール(Aquille Carr)は退団したか
しかし「純粋なプレイメーカーではない」「身長が低すぎる」といった問題に加え、プライベートでの問題(彼には2歳になる娘がいるが、Dリーグのサラリー上限は25,000ドルとなっている)などが重なり、退団することになったそうです。コーチからはさらにジャンプシュートとストレングスの向上が課題として挙げられているようです。そして最近の動画からも分かるように、当然ですが高校時代のようにやりたい放題できているようでもなさそうです。シュートチェックにしても身体の当たりにしても数レベル「深い」というか。
小学生が中学校に、中学生が高校に上がって当たる壁で顕著なのが、「ストレングス」と「ディフェンス」だと考えられます。もちろんそのうちに追いついてくるものだと思いますが、絶対的に起こりえる事態であると、本人もコーチも理解した上で今の練習に取り組む必要があるのだと思います。例えば中学生としては飛びぬけた運動能力を持っていたとして、それに任せたプレイではなくきちんと相手の反応に応じてプレイする癖をつけるとか。
また、より上のカテゴリーで言えば、自分のプレイスタイルを突き詰めるのか、それとも試合に出るための役割を見つけるのかということも、個人の選択の上で決定することも必要になるかもしれません。NBAでいえば、高校時代なら皆チームのエースを張っていたような選手です。ディフェンスの名手と知られるブルース・ボウエンやデニス・ロッドマンなんかも、大学時代には平均20点近くを獲る選手だったようです。プロ野球選手が昔はみんなエースで4番だったみたいな感じですね。
なんだかあらぬ方向に話が飛躍してしまいましたが、引き続き彼には注目して応援していきたいと思います。 また単純に彼のプレイからは学べることがたくさんあると思うので、是非お時間のあるときにいろいろ見てみてください。
その他の動画はこちらです。それではまた☆
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