TEDxOUEという催しにて、米バスケ界で挑戦をされていた金井善哲氏の人生観「イケるやろの精神」が紹介されています。裸一貫で米国バスケに挑戦される中で掴みとった人生観とのことです。あの有名な、#究メンタリティ (貢献意識をベースに、物事への挑戦心や瞬発力に溢れる小谷究さんのマインドセット)とも近しいものがあります。
#イケるやろの精神
講演当時では、大阪経済大学男子バスケ部HCやご自身のアカデミーを経営されているようです。
元々のご本人のパーソナリティーとも合わせり、とても魅力的に感じました。
『イケるやろの精神』

目次
1、エピソード
2、米国挑戦で学んだこと
3、現在の取り組み。コーチ活動で伝えたい事
※講演を踏まえ、私(片岡)のメモ書きです。
0、背景となる情報
・NBAを目標に渡米。何もない状態から米独立リーグでプレーをし、現在は大阪経済大学男子バスケ部やご自身のアカデミーを経営している金井善哲氏。
米国挑戦時のエピソードや、それを通じて得た人生観等を語る。
・人生哲学の一つを「イケるやろ精神」と表現。直感的で、楽観的が重なったもの、でありNBA挑戦もイケるやろ精神がベースにある。「イケるやろ」と称するが、ノリや気分とは対極的な考え方。
・イケるやろの精神で打ち立てた夢に立ち向かう過程には信念があり、たゆまない努力や成長志向に溢れるもの。米国の挑戦を通じて得た人生観だけではなく、コーチ哲学にも言及。
1、経緯やエピソード
・イケるやろの精神を大切にしている。イケるやろ精神とは「直感的」と「楽観的」が混ざったような挑戦心を意味する。
・大阪経済大学バスケ部でバスケに励む。バスケは大好きだが、トップリーグでプレーできる実力は無い。諦めきれず、渡米を決意。貯金は20万円。語学力無し。Be動詞も分からない。日本での大きな実績なし。普通ならアメリカにチャレンジしない。とにかくバスケが好き。NBAでプレーしてみたい。
・入国の際に、英語が全く分からない。ひたすら、笑顔でYES、YESと愛想よくしていれば入国できると信じていた。逆に怪しいと思われたようだ。別室で取り調べに会う。何時間も質問攻めにあう。何とか入国する。
・NYに到着。コネも情報も語学も無い。当時はネットもない。さて、何から始めるか。メモに「何処かにバスケチームはありませんか?」(Where is a Basketball team)と英語で書き、人に聞く。そうやって、NYのハーレムでバスケの環境を掴んでいった。
・出会ったバスケマンと共にプレー。徐々にバスケの輪が拡がっていく。
・フィジカルが足りない。身体を強くするトレーニングを重ねる。体重は10kg増えた。スキルが足りない。技術をどうやって学ぶか。NYには上手い選手が沢山いる。上手い奴を探し、ともにプレーをし、学び、盗む。その積み重ねで、友人も出来て、小さな大会に出場できるようになる。それの積み重ねで、徐々に大きな大会やチャンスをいただけるようになる。夢はNBA。挑戦する期間は30歳まで。
・独立リーグのトライアウトを受けるも不合格。まだまだ実力不足。落ち込んでいる暇はない。トライアウトを受け続ける。15回以上、トライアウトには不合格に。
・なんとか、独立リーグのチームと契約にこじつける。次はNBA.チャンスを探り、模索する日々。トレーニング、様々なハイレベルな戦いに挑戦。
・NYで最も大きなストバスの大会、他の大会、様々な大会に出場する機会を得た。スラム街に「プロジェクト」という建物がある。低所得者向けの集合住宅。その中央にバスケコートがある。ある時、大会が中止になった。聞くと、近隣で発砲事件があった様子。今思えば、とても賑やかな環境でプレーしていた。
・あるストバス大会(NYのRucker Park)には、昔からNBA選手がオフシーズンに参加する文化があった。貧しい家庭の子は、NBAでテレビで観戦できない。NBA選手のプレーに触れられない。貧しい子にも、生でNBA選手のプレーを見て欲しい。そういう想いが継承されたもの。様々な大会への参加を通じ、バスケ界の色々な歴史を学ぶ。
・NBAを目指して挑戦するも、たどり着けない。欧州のプロリーグへの挑戦、及び、セルビアでバスケを学べる機会を求め、欧州へ行ったこともある。自分の中で全力を尽くし、挑戦するも、辿り着かない。
・自分が過ごした日々、挑戦をしたことに『1ミリの後悔』もない。充実した時間への感謝の気持ちだけがある。誰に期待されていたわけでは無い。自分で勝手にアメリカに挑戦していただけ。20代という最も身体が動く時期に、夢の舞台・アメリカで、精一杯にバスケに取り組んだ。その時、その時で、全力を尽くし、成長しようと取り組んできた。自分の選択、挑戦できた環境や機会には感謝の気持ちしか出てこない。
2、挑戦を通じて学んだこと
①自分で決めたことに、全力、全力以上(120%)を尽くすこと。
全力を尽くすことで、仲間が増え、思わぬチャンスが転がってくる。今日は頑張る。今日は頑張らない。気分ではいけない。毎日、全力を尽くすことが大切。
ある時に、あるバスケコートでのピックアップゲームに参加。誰に呼ばれたわけでもなく、自分が練習をしたいから向かっただけ。目の前の試合に勝つべく、全力を尽くす。コートサイドに、見慣れないオッチャンがいる。夏場の大きなトーナメントに参加するチームのオーナーのようだ。自分のプレーを気に入ってくれた様子。試合に出場するチャンスを得る。
※メモ
本人は、自分の哲学を直感的で楽観的の掛け算を「イケるやろ精神」と表現されている。ただし、夢や目標に対する「イケるやろ精神」であり、そのプロセスは、ノリや気分とは真逆。自分で決めた事をやり切る信念が凄まじい。
②失敗したとして、簡単に才能がないと諦めない。
失敗したとして、簡単に才能がないと諦めない。才能が無いのではなく、十分に鍛錬していないだけの可能性もある。次のアプローチを考える機会と捉える。
トライアウトを何度も受験した。何度も不合格。人によっては、失敗と見られるかもしれない。自分には才能がないと思ってしまう人もいるかもしれない。
でも、他のアプローチ方法を考えればいいだけ。新しい経験を積めた。自分が良い例だ。何もない状態から、常に全力、全力以上で挑戦する事で、米国でコツコツとチャンスを掴んだ。
3、現在の取り組み。コーチ活動で伝えたい事
①バスケットボールアカデミーを通じて実現したい事
A,感動を次世代に伝える
選手時代の最後の3年間、NBA選手も指導するスキルコーチに出会った。本当に素晴らしい指導を受け、感動した。日本では体験したことのない指導ばかりだった。この感動を日本の子供にも伝えたい。
B,暴言、体罰が嫌い。励ますコーチングを。
日本では、競技レベルが高くなればなるほど、暴言や体罰等が存在している感覚がある。自分は、そういう指導が好きではない。米国では、選手を励ましてくれ、ポジティブな声掛けをしてくれるコーチが多かった。選手としても凄く勇気づけられた。そういうスタイルの指導を日本の子供にも提供したい。
②大阪経済大学での取り組み
A,インカレ出場を。高い戦術のバスケットを
2部にチームが降格し、声を掛けていただく。タレントのある選手に恵まれ1部に昇格。次は、インカレ出場を目指している。その次は、日本一を目指したい。
学生バスケとしては、大学生の世代は最後。スタイルとしては、自分が米国で学んできた高度な戦術を学べるようにコーチングをし、選手の能力を引き上げたいと考えている。
B,昨日よりもよりよい自分になる。人間として成長できる場を
勝利と同時に、それ以上に、成長できるチーム、人間としての成長を感じ取れる場にしたい。昨日よりも、よりよくなること、をイメージし、楽しく、真剣に指導に励んでいる。
4、参考
この記事の著者
- ゴールドスタンダード・ラボ特別編集員
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埼玉県草加市出身。
埼玉県出身。B級コーチライセンス、コーチデベロッパー、ジュニアエキスパート保有。
ゴールドスタンダード・ラボ共同編集長。クリニックのレポート、記事の執筆・企画・編集を担当する。トーステン・ロイブル氏を講師とするコーチ向けEURO Basketball Academy coaching Clinicの事務局も務める。2023年4月より株式会社ERUTLUCに転職。
2016年より日本バスケ協会技術委員会・指導者養成委員会ワーキンググループや委員等も担当。様々な講習会のレポートや、JBAコーチカンファレンス質疑応答部分のモデレーター等を担当。
コーチ歴
宮城クラブ(社会人男子)
名古屋ダイヤモンドドルフィンズU15・U18 AC
Club Peace of Mind男女U15






