トーステン・ロイブル氏がチェコバスケットボール協会に期待されている3つの役割

インタビュー
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現在(2025年1月)、トーステン・ロイブル氏は欧州の強豪国の1つでもあるチェコバスケットボール協会で要職に就任し、アンダーカテゴリー男子代表チームのHCを始め、様々な形で活躍されている。

本稿は、以前(2022年4月頃に)チェコバスケットボール協会のHPに掲載された記事を日本語で整理したものである。

以前、EuroBBAで「Self-Development as coach”-How to become more successful by your own actions」という講義をした際、トーステン氏は以下のようにご自身のキャリアを振り返っている。

「最初のキャリアは機械を修理する仕事。生まれ育った東独は、バスケが盛んな地域ではない。選手としても優秀ではなかったし、プロのバスケコーチになれると思っていなかった。自分なりの方法でバスケを学び、向上させようと努めてきた」

その後は、様々な縁や機会に恵まれる中で、ご自身の信念を大切に、日々、コーチ活動に向き合ってきたようである。

「仕事の報酬は、仕事である」という言葉もある。勿論、仕事には対価が伴うが、良い仕事や働きをすると、新しい役割や、よりやりがいのある役職を任せられるという意味である。(仕事をお願いする側が、実施してもらう人に対して振りかざすとブラック企業のようになってしまうかもしれませんが・・)

まさに、トーステン・ロイブル氏のキャリアも、一つ一つの丁寧な仕事が積み上げた信頼がベースになっているのであろう。関係者の言葉と共に記載する。

※2022年4月頃の報道記事より

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チェコバスケ協会でのトーステン氏の役割と関連情報

①U18男子ナショナルチームのHC

・全体を総括する立場も兼ねる。U16やU20男子とも連動し、ユース代表のプログラムを強化する。

・2022年7月末から8月にかけてトルコのイズミルで開催されるU-18欧州選手権では、チェコは予選グループでセルビア、ギリシャ、スロベニアと対戦する。決勝トーナメント進出、及び、DivAに残留をするという最初の大きなミッションが彼を待ち受けている、と報道記事に記載あり。

※チェコのユース代表チームの歴史上初の外国人コーチ

②国内のエリート選手の育成

・CZ ACADEMYプロジェクトのハイパフォーマンス担当ディレクター

③コーチ育成

・トーステン氏はFIBAの定めるコーチ育成の資格『コーチインストラクター』保有者である。FIBA国際バスケットボール連盟の基準に照らしたコーチ育成を期待されている。チェコは、コーチ育成の分野で欧州のリーダーとなる野望もある。

トーステンさんコメント
「チェコには、大きな夢や激しく燃えるような情熱を持ったコーチは沢山います。将来的には国際的なトップコーチの仲間入りをする人も出てくることでしょう。チェコバスケットボール協会は、コーチ育成の分野で欧州のトップに立ちたいという野望も持っています。私はFIBAのコーチ・インストラクターとして、このプロセスをできる限りサポートしたいと思っています。チェコバスケットボールが長期的に国際的な成功を収めたいのであれば、選手の育成とコーチの教育は両立させなければなりません。チェコのコーチの育成のためのより強い基盤を作りたいと考えています。」

2、チェコバスケットボール協会の関係者コメント

同リリースページには、協会の関係者のコメントもあった。担当部署と共に記載する。

育成部門の責任者 Jiri Welsch氏コメント

「彼がチェコのバスケットボールに来たことは、私たち全員がバスケットボールに関わる体系的な仕事をより高いレベルに引き上げるための大きなチャンスだと考えています。トーステンは、選手、コーチ、チームだけでなく、組織全体を前進させる能力があることを近年証明してきた人です。スポーツだけでなく、人間としてのこの資質と経験を、彼は今、チェコ・バスケットボールにもたらしたのです」

「トーステン氏には3つの領域での活躍を期待しています。一つは、U18男子ナショナルチームのHCです。U16やU20男子とも連動し、ユース代表のプログラムのさらなる充実を期待しています。チェコのユース代表チームの歴史上初の外国人コーチともなります。

2つ目は、国内のエリート選手の育成です。『CZ ACADEMYプロジェクトのハイパフォーマンス担当ディレクター』を通じ、若い選手が世界レベルに到達する手助けをして欲しいと願っています。

3つ目は、コーチの育成です。FIBAのコーチ・インストラクターとして、FIBA国際バスケットボール連盟の基準に照らしたコーチ育成を期待しています。我々は、コーチの充実やコーチ育成の領域で、欧州のリーダーにならんとする野望も持っています。

トーステン・ロイブル氏がチェコのバスケットボール界に来たことは、バスケットボールに関わる私たち全員が、仕事をより高いレベルに引き上げるための大きなチャンスだと考えています。

トーステンは、選手、コーチ、チームだけでなく、組織全体を前進させる能力があることを近年証明してきた人です。スポーツだけでなく、人間としてのこの資質と経験を、彼は今、チェコ・バスケットボールにもたらしてくれるはずです」

◇チェコバスケ協会会長 ミロスラフ・ヤンスタ氏のコメント

「チェコバスケットボール連盟は、男子バスケットボールの最近の成功に安住することを望んでいませんし、前進しなければならないことも分かっています。国際的に有名なコーチングの専門家が私たちのユースプログラムに参加することは、多くのコーチが成長し続けるための非常に前向きなステップだと考えています」

◇チェコとトーステン氏の関係性

“2008年、U16日本代表チームと試合をするためにチェコに来たときのことを振り返る必要があります。そのとき初めてミハエル・ジェジュディクと出会い、それ以来、日本とチェコのバスケットボールのために、あらゆる面でお互いに助け合おうとしてきました。この間、チェコバスケットボールの長所と短所を知ることができました。しかし、チェコバスケットボール連盟の人たちの一生懸命な姿にはとても感銘を受けましたし、その人たちも私と同じように考えてくれていたのでしょう」と、近年は日本とドイツを交互に行き来しているコーチは続ける。

◇トーステン氏のコメント

「チェコの男子ナショナルチームは、世界のトップチームに追いつく可能性があると常に思っています。しかし、チェコチームを国際的なバスケットボールの強豪国として確立するためには、もっと若いエリート選手が必要なのです。若い世代には大きな可能性があり、いずれエリートバスケットボールの新しいスタンダードに追いつく必要があります。これは大きな仕事ですが、間違いなくエキサイティングなことです。

これは、私にとって新しい状況ではありません。日本でプロとして指導を始めたとき、私は唯一の外国人であり、リーグでは最年少の監督でした。

大変な仕事でした。しかし、時間と共に、私が各関係者から信頼と尊敬していただけたのは、試合の戦績が良かったという意味で成功したからではなく、与えられたチャンスに常に感謝の念を示し、勤勉に取り組んだからであると振り返っています。信頼や尊敬というのは鍵になる言葉です。尊敬は与えられるものではなく、獲得するものです。日々の勤勉さが欠かせません。

私は幸運にも、日本の同僚、選手、連盟、クラブから大きなサポートを受けることができました。そのおかげで、私はさまざまなナショナルチームで、選手と共に、日本がかつて経験したことのないような歴史的な結果を残すことができました。おかしな話かもしれませんが、チェコで無名からスタートしたことが、私に活力と新鮮さを与えてくれているのです。”

この記事の著者

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片岡 秀一ゴールドスタンダード・ラボ特別編集員
埼玉県草加市出身。

埼玉県出身。B級コーチライセンス、コーチデベロッパー、ジュニアエキスパート保有。

ゴールドスタンダード・ラボ共同編集長。クリニックのレポート、記事の執筆・企画・編集を担当する。トーステン・ロイブル氏を講師とするコーチ向けEURO Basketball Academy coaching Clinicの事務局も務める。2023年4月より株式会社ERUTLUCに転職。

2016年より日本バスケ協会技術委員会・指導者養成委員会ワーキンググループや委員等も担当。様々な講習会のレポートや、JBAコーチカンファレンス質疑応答部分のモデレーター等を担当。

コーチ歴
宮城クラブ(社会人男子)
名古屋ダイヤモンドドルフィンズU15・U18 AC
Club Peace of Mind男女U15
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