EURO Basketball Academy ”Team Chemistry” 事務局レポート

【Team Chemistry】

10/27(木)に、開催されたEURO Basketball AcademyのトピックスはTeam Building–how to make a good team chemistryであった。
※11月、12月開催日は調整中です。

筆者は、Team Chemistryの価値や定義づけに注目して講義に挑む。非常に明快。Team Chemistryとはthe huge resource of performanceである、と冒頭でロイブル氏が語る。選手が良いパフォーマンスをする為の、力の源である、というわけだ。非常に分かりやすい。

楽しくやるべきか、真剣にやるべきか、厳しくやるべきか、という議論や、選手同士は仲良くあるべきか、という事には興味がなかったし、ズバッとした見解が聞きたかった。

コート上で良いパフォーマンスをするために、グッド・ケミストリーが必要。コーチ向けのクリニックなのだから、それが非常にストンと落ちる。

コート外でどうしても仲良くできないが、グッドケミストリーを奏でた事例もあるだろうし、どうも人としてはいけ好かない部分もあるけれど、尊敬もしているし、認めている、というギリギリの関係が織りなすチームケミストリーもあるはずだ。

Team Chemistryの定義の作用の次は、それの効果が語られた。Good Team Chemistryのあるチームは、選手個々が練習に挑むモチベーションが高い。また、どのレベルでも、試合に敗北するという事は、痛みを伴うものであるが、Good Team Chemistryは、痛みを和らげてくれ、再び体育館へ足を運ぶ活力にしてくれる

具体例へと移行。

これまで、日本やドイツで指導を指摘中で、最もチームケミストリーを感じたチームは何処か?

どのチームも素晴らしい選手、スタッフに恵まれたという前提で、レバンガ北海道を紹介。曰く、IncredibleなTeam Chemistryがあった、と熱く語る。

とあるエピソード。土曜日の夜、トヨタ自動車アルバルクに44点差で敗退した。自分のキャリア史上最高の敗北だった。

翌日、12点差でトヨタ自動車に勝利することが出来た。これは、このチームに信じられないぐらいのチームケミストリーが存在した事が何よりも勝因らしい。

残念ながら、土曜日を終え、日曜日へ向かう中で、チーム内でどのような敗戦の受け入れと、次への意欲を駆り立てる行動、コーチと選手の関係があったのか、その肝心な部分を聞き逃した。正確には、聞いているはずなのだが、ノートに何も書いていない。

ただ、その要因として、選手であり、球団社長でもある折茂選手の献身生と、選手として、球団社長の立場に甘えず、また、すでに40歳を超えるベテランの時期でもあったにもかかわらず、若手と同じようにハードワークを積み重ねる姿勢を称賛し、それがあったからこそ、IncredibleなTeam Chemistryがあった、と称賛を送る。

その後、レバンガ北海道のその他の事例や、トヨタ自動車時代の事例、ドイツのスポーツ科学者が研究をしている科学的な根拠(リーダーシップ、組織論、コミュニケーション論)に基づいた考えが紹介される。次に、日本の育成世代の分析や提案が紹介された。

まず、一つ目のキーワード。
Allow Emotions!!

選手が練習中、ゲーム中、感情を出すことを許容しましょう。規律を重視するためか、練習中に笑顔を見せてはいけない、歯を見せてはいけないと、それでは、選手同士のコミュニケーションは育まれないとして、ハイファイブや、チェストバンプを紹介。

また、印象的だったことの1つは、日本の選手はコート上で味方に対して感謝を示さない」という指摘。ナイスパスに対して、ナイスリバウンドに対して、HELPに対して、声掛けも無い、指で合図をする事もない、労りもない。

コート外では、礼儀正しく、お互いへの敬意をどの国よりも表すのに、コート上では選手同士でコミュニケーションが取れない。

ただし、感情を表現することを許し、ゲームに必要な声や、お互いのコミュニケーションも、コーチがしっかりと教えれば、選手同士はコミュニケーションを取る方法を学び、ゲーム中に問題解決や、お互いの意思疎通を図ることが出来る。

コートに移ると、基礎的なドリルの中でコミュニケーションを促進するドリルが次々と紹介され、クリニックは進んでいき、あっという間の90分は過ぎる。

目の前には、意気揚々と、コート上で賑やか、かつ真剣に協議に励む大宮北高校の選手が並ぶ。笑顔と歓声が溢れているが、とても真剣で、非常に楽しそうだ。

あっという間に、110分ほどの講義は終わる。

勿論、まだまだ他にも紹介された考え方や、ロイブル氏の重視してる哲学の紹介もある。また、これは毎回のクリニックで感じることだが、現象を分析、課題の抽出し、問題点を分割。一つ一つを筋道立てて、その解決のための組み立て、プログラム化する過程の一部が垣間見える事も、このクリニックシリーズの特徴であり、参加されているコーチの方々は、提示されるドリルやスキルと同様に、問題解決の手法の一つのアプローチのヒントにもなっているような気がしてならない。

そんな、ロイブル氏の極秘情報を一つ。
お勧めのお菓子は、フェレロ・ロシェのようです(笑

写真
「デートスペシャルなび」に大人のプロフェッショナル紹介という特集ページの中で掲載された内容と、名寄地区ブログより借用(後藤さん、いつも感謝です!)

追伸
本クリニックのレポートは、世界で最もビジョナリーなコーチ集団を目指す某チームの、某氏が執筆中との噂。参加できなかった方は、お楽しみに。

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