バスケットボールの指導における男女の違い
バスケットボールの指導において、男子と女子ではまったく異なります。幸運にも、男女双方を指導したことのある方なら、特定の状況に対応する方法、コミュニケーションをとる最善の方法、その他多くのことが性別によって非常に異なることを理解しているでしょう。
両者の違いや嗜好を知ることで、初心者のコーチにとってや、男子から女子へといった別の性別の子どもへの指導への移行が、はるかに容易なプロセスになる可能性があります。
あなたが覚えておく必要がある最も重要なことは……男女ともに、あなたが好むコーチングスタイルに適応するつもりがないことです。 女子は、新しいコーチがきたからといって、突然男子ほど競争心を持ち、肉体的に強くなることはありません。 私たちコーチが、それぞれの性別に最も適した指導方法へと変更しなければならないのです。
彼らは全く、大きく異なるからです。
なぜバスケットボールをするのか
男子
男子は、競争するため、勝つためにプレイします。とてもシンプルです。彼らはメダルやトロフィー、そして勝利につながるあらゆる賞賛を好みます。
しかしながら、これは男子を指導するときの最大の課題の1つであることも明らかです。 彼らは、時に「チーム勝利」の前に「個人の勝利」を優先します。 これについては後述します。
また、彼らはチームで育てる友情を大切にしていますが、すべての男子は勝利を最優先事項としています。
女子
女子は男子とは異なる目標を追求してスポーツを始めます。それはチームの一員として、仲間と友情のためにプレイします。
若い女子の多くは、バスケットボールの試合に勝つよりも、チームメイトとフィットすることを快適に感じるでしょう。
コーチに求めることの違い
男子
彼らは自身の競争力を証明するため、彼らが尊敬できるコーチを求めます。 高いレベルのバスケットボール知識を持ち、勝利をもたらすコーチを求めています。 そして厳格で公正なコーチを好み、バスケットボールのスキルを伸ばすために後押しされることを好みます。
女子
女子が求めるコーチは、「信頼」という一言で要約できます。彼女らは、誰かが不快感を感じたり、誰かを特別扱いしたりしないように奨励されることを好みます。
試合や練習の違い
男子
男子の試合は、女子よりはるかに競争的でフィジカルです。これは、女子よりもはるかに多くのことを示したがる傾向「勝たなければならない」という姿勢からくるものです。
また、試合ははるかに速いペースでプレーする傾向があります。これは以下2つの理由によるものです。
- 男子は自然に運動能力に長けている
- 男子は女子よりはるかに強い個を持つ。男子は最初の得点チャンスを得たがる一方、女子は、良い得点機会がっても、パスをすることがよくある
女子
女子の試合は、競争心はありますが、「勝たなければならない」というほどではありません。
また上述したように、女子の試合はフィジカルな接触ははるかに少ないです。
個とチームへの意識の違い
男子
残念なことに、男子はチームの成功よりも個人の成果に集中することがあります。これは、男子のスポーツについて語るときに、自身をチームの仲間として証明しなければならないという、特に支配的な人間の欲求によるものです。
これはまた、各選手が得る出場時間について、男子チームでは多くの場合相反することがあります。選手が出場時間をほとんど得られなければ、チームが勝っていても自分自身を証明する機会を奪われ、不幸に感じるかもしれません。
女子
男子とは異なり、少女は個々の成果の前にチームの成功に集中する傾向があります。女子にも自分の仲間であることを証明する人間の欲求がありますが、これは通常スポーツの成果によって追求されません。
女子は通常、出場時間の配分にも大きな問題はありません。これは、女子がチーム内で目立ちたくないからです。女子は不平を言って周りの注目を望みませんし、チームメイトの考えていることをしばしば恐れています。
励ましや動機づけの違い
男子
男子は励ましやすく、動機づけが簡単です。動機づけのために、試合の前に叫んで選手を鼓舞するコーチをよく目にすることでしょう。それがあなたのスタイルならば、男子を指導するときは、あなたの積極的な励ましで、選手はよりオープンかつ積極的になります。
女子
モチベートするテクニックは、女子にとって全く正反対です。叫ぶことは決して彼女らにとって良い動機づけにはなりません。その理由は、女子はコーチやチームメイトの承認を得ようと努力しているからです。女子に対して大声で叫ぶことは、彼女らに失敗への恐怖を植え付けることにつながります。
私は、パフォーマンスに影響を与えないような動機付けの方法を見つけました。彼女らは試合の前に意欲的な会話を必要としていませんし、望んでもいません。それをすることによって、彼女らはプレッシャーと、誰かを失望させたくないという気持ちが芽生えてしまいます。
敗北や批判への対応の違い
男子
男子は、敗北や批判の責任を避ける傾向があります。彼らは、自分自身の責任を受け入れる前に、外部に理由(ほかの選手、時間、審判など)を見つけるように努めます。
女子
男子にしてもいけないように、女子の場合は、チームメイトの前で公然と批判してはいけません。女子は敗北と批判を心に溜め込みやすい傾向があります。男子のように外的理由を探すのではなく、女子は結果を変えるために違った方法で、つまり自分自身に責任を抱え込んでしまうのです。
出典:The Differences in Coaching Boys and Girls Basketball|http://www.basketballforcoaches.com/
※本記事は出典元の許諾を得た上で、全文翻訳の形で掲載しております。
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