ミッションは『ギブバック』 −HOS GAMESが照らす日本バスケ界の道筋−

hos-games-ec
Photo by ABOVE MAGAZINE

−Sponsored Content by HOS GAMES−

2016年に開幕するバスケ男子新リーグの振り分けが終わり、いよいよ悲願のリーグ統合を迎えます。そして2019年にはバスケットボールワールドカップ(中国)、2020年には東京オリンピック、2021年にはワールドマスターズ(大阪)がそれぞれ開催され、この先5年間はまさに日本バスケの大きな転換点と言えます。

そんな大きな盛り上がりをみせつつある日本バスケ界の中で、関西地区を中心にまた1つ新たなトレンドが生まれつつあるようです。

『HOS GAMES』は、9月26、27日の開催で3回目を数えるバスケットボールイベントで、これまで日本にはなかったバスケットボールのエンターテイメントとして、既に大きな人気を博しています。

今回はそんなHOS GAMESの魅力や特徴に迫るため、本イベントの発起人である、株式会社東大阪スタジアム 企画部 推進役の松井泰仁氏に話を伺いました。

ほかでは見られない対戦が魅力

−−まずHOS GAMESの特徴を教えてください

一番の特徴として意識しているのは、「通常は交じり合わないカテゴリ同士のチームが対戦する」という点です。例えば2013年の第1回では、海外の選手を招待した「Team HOS」、当時関西1位の「天理大学」、全国クラブ選手権優勝経験のあるクラブチーム「FANTASISTA」などが対戦しました。

hos-games01
関西の強豪天理大学と、ストリートを中心に活躍するUNDERDOGの対戦

2014年の第2回では、本場アメリカで人気No.1を誇るプロアマリーグ「Drew League」から選手を招待し、bjやNBLのチームが参加しました。そして今年はbjリーグより京都ハンナリーズとライジング福岡、NBLからは千葉ジェッツが参加し、リーグの垣根を超えた対戦が見られます。

hos-games02
カナダ→フィリピンと渡り歩く若きサムライ安藤誓哉選手。この大会は、安藤選手が海外へ渡るきっかけの1つになった
Photo by ABOVE MAGAZINE

こうした仕組みによって、それぞれの選手にとって色々な壁を感じてもらって、もっと上を目指そうと思うきっかけにもなってほしいと考えています。

−−HOS GAMESは、お話にあった「Drew League」から大きな影響を受けたと聞きましたが、HOS GAMESを開催するに至った経緯を教えてください

はい、最初のきっかけは2013年の夏にロサンゼルスに行き、Drew Leagueを生で見たことです。Drew Leagueは、ロサンゼルスのコンプトン地区にあるKing/Drew Magnet High Schoolで夏の間に行なわれる、プロ・アマ混成のリーグ戦で、数多くのNBA選手もオフシーズンに参加することで知られています。

hos-games03
毎年豪華な顔ぶれが参加するDrew League。クレイ・トンプソンとジェームズ・ハーデン

しかし何故NBA選手が、怪我するリスクを犯してまで参加すると思いますか? その背景には、Drew Leagueの理念の1つと言える「Give back(ギブバック)」の精神があります。スーパースターのNBA選手も、今の自分があるのは育ててくれた地域や先輩のサポートのおかげ、次は自分が若い世代にそれを繋ぎたい。そのためにギブバック=恩返ししていくという文化がそこにあるのです。

また、今でこそNBAプレイヤーが参加し、ナイキがスポンサードする規模のリーグですが、40年前に始まった経緯を聞いて驚きました。ロサンゼルスのコンプトン地域は非常に治安が悪いことで知られていて、非行に走る子どもは少なくありません。そこで発起人の1人が、「バスケをやっていれば、その時間だけでも悪さをしないだろう」ということで大会を開いたのが始まりだということです。そして気づけばそこからNBA選手が生まれたり夢を見る土壌ができたりして、青少年の育成環境が上手く回り始め、治安も良くなるというサイクルが生まれました。

バスケのコンテンツが社会の役に立っている。この現実に、私は衝撃を受けました。日本でも総合型地域スポーツクラブの活動が活発化してきていますが、文科省が奨めるからやる。そんな表面的な部分だけでしか活動できていない部分も多々あると感じています。しかしDrew Leagueは、誰に言われるでもなく自分たちの力と信念だけで40年間続けてきました。私もこうした「スポーツで社会の役に立つコンテンツを作りたい」と考え、HOS GAMES開催に至ったのです。

 

バスケから離れたことのある自分だからこそ

−−スポーツで社会に貢献する。この理念はHOSそのものの理念とも共通する点がありますね。

はい、弊社は関西を中心に多数のスポーツクラブを運営しています。そこでは世代ごとに多様なコンテンツを揃えていて、例えば子どもはスイミング、お父さんはフィットネス、おじいちゃんはカルチャースクールに通うといった具合に、世代を超えて地域に還元していくことを目指しています。これがDrew Leagueの「ギブバック」の精神と近いものがありますね。

また、私個人としてのバスケに対する気持ちも、HOS GAMESにつながっています。私は24〜28才ごろまで、一切バスケに触れることができませんでした。そうなると、バスケを「見ない」「しない」「買わない」という状態になってしまいます。本来は好きなのに、何らかの障害によってバスケに触れられ無くなってしまう人がいます。自身の経験から、バスケを続けたい人がバスケをやり続ける仕組みを作りたいと考えたのです。

でも普通のバスケのイベントではインパクトがないし、そもそもバスケを見に行かなかったりやらなかったりする人たちに普通のものを与えても仕方ありません。年に1回だけでも、「これだけは」見に行くというものがあれば、チケット代を買うことから始まり、オリジナルグッズ買ったり、プレイを再開したりするきっかけになるかもしれません。HOS GAMESはこのきっかけになりうるコンテンツだと考えています。

hos-games04
Photo by ABOVE MAGAZINE

−−HOS GAMES以外にも、様々な活動をされていると伺っています。

HOS GAMES以外に私は、個人で参加できる「個バス」や、プロ選手育成のための組織「HOS実業団」、変わったところでは大阪籠球会 Katusamaizと連携した屋外型のバスケイベント「BOOT UP」といった活動もしています。

11997387_823231451126800_443420168_n

 

実業団はプロ育成を目的とするチームで、bjの選手でさえ「環境はNo.1だ」と仰ってくださっています。体育館というハードはもちろん、ソフト面でも実績のある大村コーチがいて、すでに数名がプロ契約を果たしています。実業団の取り組みも、実績を残せばバスケを続ける人が増えることに繋がり、雇用が生まれ、良いサイクルを生み出すきっかけになりえます。

hos-games06

HOS GAMES、HOS実業団、個バス、BOOT UP。これらの活動一つひとつがリンクして、「スポーツで社会に貢献する」という、会社・個人としてのミッションに繋がるのです。新リーグ開幕、東京オリンピックや大阪のマスターズなどのビッグイベントに先駆けて、HOS GAMESでも皆さんが満足できるカードを用意しました。ぜひ一度足を運んでいただければと思います。

HOS GAMES 2015 開催概要

hos-games07

日時:2015年9月26日(土)、27日(日)

場所:HOS名張アリーナ(三重県名張市夏見2812番地)

タイムテーブル

  • 9/26
    • 9:30〜 NKS-405 RISING SUN × HOS CLINIC
    • 12:00〜 HOS Development League
    • 18:00〜 TKbjリーグチーム「京都ハンナリーズ」vs NBLチーム「千葉ジェッツ」
  • 9/27
    • 9:00〜学生バスケサークルナンバー1を決める大会”MASHUP 関西 in HOS GAMES”
    • 13:00〜 HOS Development Clinic
    • 18:00〜 TKbjリーグチーム「ライジング福岡」vs NBLチーム「千葉ジェッツ」

詳細&チケット購入方法:HOS GAMES 2015 公式サイト

注目ポイント

本サイトの読者にとって、特に注目すべき点を挙げましょう。2日目の「HOS Development Clinic」では、HOS実業団の大村スキルコーチによるスキルクリニックが開催されます。大村コーチはヒューマンアカデミーバスケットボール専門学校を卒業後に渡米。ABAのチームを渡り歩いた後に、2012年bjリーグ 大阪エヴェッサのアシスタントコーチに就任。その後ヒューマンアカデミーのヘッドコーチや、大学などで指導を行っています。

特に選手としての実績を頼りにしたスキルのトレーニングには定評があり、技術をしっかりと見せて指導できる、国内有数のコーチと言えます。指導の様子は一部動画でも見ることができます。

松井 泰仁
株式会社東大阪スタジアム 企画部 推進役。HOS GAMESやHOS実業団の発起人でありプロデューサー。人々がスポーツとつながり続けるために、様々なコンテンツを生み出し、スポーツ文化醸成・地域活性・人々の健康増進に貢献するため日々邁進している。
Boot up
個バス
HOS実業団
HOS GAMES

この記事の著者

岩田 塁GSL編集長
元・スポーツ書籍編集者。担当書籍は『バスケ筋シリーズ』『ゴールドスタンダード』『シュート大全』『NBAバスケットボールコーチングプレイブック』『ギャノン・ベイカーDVDシリーズ』『リレントレス』他