より多くのプレーイングタイムを手にするための17のヒント

より多くのプレーイングタイムを手にするための17のヒント

この記事を読んでいる選手、そして選手の両親の方は、「何故自分はプレーイングタイムを”もらえないのか”?」と考えたことはないでしょうか? もしそうであれば、もしかしたらその考え方自体が間違っているのかもしれません。アメリカで著名なストレングスコーチのアラン・ステイン(トヨタの松井啓十郎選手、伊藤拓磨選手、現在NBAに挑戦中の富樫勇樹選手の出身であるモントロス・クリスチャン高校での指導経験を持つ)は、プレーイングタイムは「(努力によって)得られるものであって、与えられるものではない」と論じています。

ということで今日は、Stronger Teamの記事をから、より多くのプレーイングタイムを得るために、選手がしなければならないことを紹介したいと思います。


17 Ways to Earn More Playing Time|Stronger Teamより

誰もが多くのプレーイングタイムがほしいと思っているだろうが、コーチは勝つためのチャンスを与えてくれると信じている選手を試合に出したいと思うものだ。きみは、自分が勝利に貢献できることをどうやってコーチに証明すればよいのだろうか。きみは練習か試合に関わらず、それをし続けなければならない。プレーイングタイムは「(努力によって)得られるものであって、与えられるものではない」のだ。この考え方こそ、まだ誰も理解できていない鍵となる違いなのだ。以下にプレーイングタイムを得るための17のヒントを記す。

1.常に卓越した姿勢を維持する(Maintain a great attitude at all times

君のボディランゲージは、自分自身の姿勢を物語ることを肝に銘じておくべきだ。

2.チームを優先する(Put your team first)

たとえ自分が望むほど試合に出られなかった試合であろうとも、試合に勝ったときにふてくされてはならない。その態度が理解できるとしても、コーチは決して受け入れられるものではない。

3.常に準備ができていること(Be ready)

練習であろうと試合であろうと、自分の番号が呼ばれてから準備する時間はない。準備はその前にできていなければならず、試合に出ていなくとも常に心は試合に入っていなければならない。

4.チームの一員としての責務を果たす(Make your teammates better)

より激しく、賢くプレーするのと同じように、毎日練習しなければならない。君の努力に必ずコーチは気づくだろう。

5.すべてのチャンスを最大化する(Maximize every opportunity)

もし勝利が決まった試合の残り2分間に出ることになったとしても、その機会を最大限活用しなさい。真剣にハードにプレーしなさい。その2分間が、次の機会には4分に増えているかもしれない。

6.毎日自分がすべきことをする(Do your job every day)

コーチは継続した努力に気づき、評価し、敬意を持つだろう。

7.クールすぎてはならない(Don’t be too cool)

気持ちが入っていないよう見える状態でドリルや練習、試合前のウォーミングアップをすることは、ベンチの端に座り続けることのもっとも簡単な方法だ。

8.誰よりも早く来て、誰よりも遅くに帰る(Come in early and stay late)

上達するために誰よりも努力している選手ほど印象的なものはない。特にほかの選手がそうしていないときは顕著だ。これが、君がもっとも効果的にアピールできる方法だ。

9.コーチングされる姿勢を持つ(Be coachable)

10.得意なものを見せる(Showcase your specialty)

君がチームの勝利を助けることができると信じている武器は何だ? リバウンド? ディフェンス? シュート? これを毎日の練習で示しなさい。

11.フリースローを決める(Make free throws)

練習の合間の休憩でフリースローを打つときに、コーチはそれを見ていないと思うだろうか。もう一度考えてほしい。すべてのチームはクラッチタイムに強いフリースローシューターを必要としている。

12.ディフェンス(DEFEND !)

個人ディフェンスでもチームディフェンスでも、すべてのドリルと練習のすべての反復で堅実にプレーしなさい。これだけで、君が多くのプレーイングタイムを得ることを助けるだろう。

13.エネルギーを与える存在になる(Be an energy giver)

練習中や試合中にベンチに座っている間、君の情熱と前向きなエネルギーで周りの選手のレベルを高めなさい。もしチームメイトがチャージングをとったならば、立ち上がって勇気付けなさい。

14.好まれるよう振舞う(Be likeable)

コーチは最悪な人間のように振舞うことがあるだろうか? 彼らは決して奏しないはずだ。

15.自身の役割に徹する(Embrace your role)

選手全員に、30分のプレーイングタイムと、15本のシュートが与えられているわけではない。自身の役割が拡がることを望むのなら、君は自身が持つ役割に誇りをもたなければならない。自身の役割がわからないのであればコーチに訪ねてみるよい。

16.ロッカールームを守る(Protect your locker room)

チームの外側で起こる影響によってチームを分裂させてはならない。不満ばかり言うチームメイトからのアドバイスを遠ざけ、それを止めることができないのであれば距離を置くべきだ。

17.忍耐強くいる(Be patient)

もし君が下級生ならば、来シーズンにはより多くのプレーイングタイムを得るチャンスがある。今すぐにこの17のリストを実行しなさい。来年の基盤を築くことだ。 そして君が上級生であるなら、今年は君が記憶される年だ。プレーイングタイムはさておき、使える時間はすべて練習に費やすべきだ。


以上いかがでしたか? 日本とは事情が違うこともあるでしょうし、コーチにとって基準も変わってくるでしょう。これを読んでいるコーチの方は、コーチの立場になって初めて、どういう選手にプレーイングタイムを与えたいか分かった方も多いのではないでしょうか? もし自分が現役のことに考えていたことと違うのであれば、今の現役の選手も大きく誤解しているかもしれません。
そしてまた個人的には、コーチは選手に基準を明確に示すことがあってもよい気がします。やみくもになんとなく練習するのではなく、どうしたら試合に出られるのかが明確になれば、努力の仕方も質も変わってくるような気がします。ちなみに当サイトのコメント欄がリニューアルされています。Facebook、Twitter、Google+、匿名のそれぞれで投稿ができます。ぜひ皆さんのご意見を聞かせてくださいね。

今秋は注目の新刊が目白押しです

  

いつも寄稿いただいている岩井コーチのエルトラック様が監修の書籍が2冊。そしてトヨタバスケットボールアカデミーのレポートでご登場いただいた荒尾裕文さんの著書が1冊。どれも要チェックです。

この記事の著者

Pure Sweat Basketball
あらゆるレベルの選手やコーチに、バスケットボールのトレーニングに関するさまざまな製品やサービスを提供している。CEOのDrew Hanlenは、ブラッドリー・ビール(WAS)、アンドリュー・ウィギンス(MIN)、ドワイト・ハワード(ATL)、ジョーダン・クラークソン(LAL)、ザック・ラヴィン(MIN)など、多くのNBA選手をクライアントに持つ。現在は、DeMatha Catholic High SchoolやMontrose Christianを始めとした強豪高校や、ナイキとの仕事を含む多くのパフォーマンスコーチの経歴を持つ、元Stronger TeamのAlan Steinがパフォーマンスディレクターを務めている。
puresweatbasketball.com